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by kazuo_okawa
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人権大会~明快な津田敏秀氏の指摘

津田氏は、疫学を専門とする岡山大学院教授である。
私たちが担当した水俣病関西訴訟で大変お世話になり、疫学的因果関係の証人にも立って頂いた。
大変懐かしく、久しぶりにお会いする。
その鋭い「毒舌」(失礼!)を聞くのが心地よい。
印象に残った3点を挙げる。

まずは、100mSv以下の被爆では、放射線被曝による癌は出ない、という説は全く誤りであり、今日、こんなことを本気で言う専門家はいないという。
何故にこういうデタラメが流布しているのかについて、CRP2007勧告を誤って読んでいることを明快に指摘する。

次に、チェルノブイリ原発事故の影響として、ベラルーシのデータが示される。
ベラルーシでは、チェルノブイリ事故の前から、14歳以下の子どもの甲状腺癌の調査をしてきたが、1986年チェルノブイリ原発事故後、甲状腺癌の症例数が増え、その曲線は、事故後4、5年後から更に増大する。
流行曲線と呼ばれるその棒グラフが怖い。
まさに今、フクシマ後4,5年にあたる。
津田氏は、それを指摘して、フクシマでも増えることは間違いないのに、誰も私の言うことを聞かないと訴える。

最後に、事故直後の健康調査の重大性を訴える。
疫学者として因果関係の立証のためにも当然の指摘である。
ところが日本では、健康調査がされず、裁判になったときに因果関係の立証は原告に負わされ、結局は立証出来ない、となる。
むしろ、健康調査は、公的にすべきものである。
例えば食品衛生法は調査を義務づけている。
にもかかわらず弁護士さんはそういう考えを持たない。
私はこれを「法曹界の公私混同」と呼んでいる、と津田氏は皮肉って、弁護士で埋まった会場を笑わせる。

津田節は大いに健在だが、大変怖い話である。


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by kazuo_okawa | 2015-10-02 13:24 | 出来事いろいろ | Trackback | Comments(0)