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by kazuo_okawa
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2015年日弁連人権大会に参加する~坪倉正治氏の言葉

日弁連の人権大会は年に一度の最大の行事である。
一日目、私は第3分科会「放射能とたたかう」に参加する。
シンポジウム「健康管理と医療体制」は大変興味深い。
パネリストの一人、坪倉正治氏は東京大学医科学研究所特認研究員であり、南相馬市総合病院内科医師として現地で日々診療や健康診断に当たっておられる。
現地の苦しみや健康調査の対象住民の思いなどに考えさせられる。

意外だったのは、原発被害後避難して95日以内に無くなった人が25%もいて、これは避難しなかったグループより死亡率が高い、ということだ。
つまり、率だけ見れば、避難しない方がよかった、となる。
何という皮肉なデータなのか。

無論、坪倉医師は、避難しない方がよい、などと皮相なことを言っているのではない。

原発被害とは、放射線被爆だけではない。
そこに気付いていないことの問題点を坪倉氏は指摘する。
つまり、日々一緒に生活している親子は、親がその健康の様子が分かるように、子が親の健康状態がわかるように、実は、日々一緒に生活している者は互いに支え合っている。
ところが、避難すればその支え合う家族が切り離される。
だから、避難によって、死亡率が高まる。
実は、原発被害は、放射線被曝だけでなく、初期避難、生活習慣・環境の変化も大きく、その環境変化は個人も、社会も変化する。
その意味では、壮大な被害をあったことが分かる。

坪倉氏は、マクドナルドのハンバーガーの例を挙げる。
これを食べ過ぎるわけにはいかない。
しかし、それを単に子どもに食べ指す親の、つまり個人の問題としてよいのかと指摘する。
そこには、例えば母子家庭で、日々仕事に追われ、働けども、低賃金の生活があるかもしれない。
そうするとそれは単に、親個人の問題ではない。
社会の問題、制度の問題でもある。

個人の尊厳を尊重し、社会的孤立を防ぎ、社会的環境の変化からのストレスを防ぐ。
医師の立場から指摘されるその課題は非常に重い。




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by kazuo_okawa | 2015-10-01 23:42 | 出来事いろいろ | Trackback | Comments(0)