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by kazuo_okawa

小林節「憲法改正の覚悟はあるか」

9月26日に下記の通りの集会を行う。

辻恵さんは親しくさせて頂いている弁護士である。
大谷昭宏さんは弁護士関係の集会で何度もお会いしているジャーナリストであり、とある政党誌の連載は私自身毎回楽しみにしている。
残るパネリストは小林節氏。

同氏は慶應義塾大学名誉教授であり、長谷部恭男氏、木村草太氏と並んで、この間の安保法案の問題点を指摘すべくもっとも活躍された憲法学者の一人である。

私は下記の通り、26日のシンポジウムの司会をする。
そのため出来る限りパネリストの考え方を知っておくべく小林氏の著作を勉強しておく。
もともと「白熱講義!集団的自衛権」(ベスト新書)は読ませて頂いていたが、今回新たに表題の「憲法改正の覚悟はあるか」(KKベストセラーズ)を購入して読むが、これが実に面白い。
いやあ、冗談抜きに面白いのである。

自民党議員がいかに前近代的で、そもそも憲法とは何かを分かっていないか。
それを小林教授の体験や自民党改憲草案から導き出して明快に批判する。

一例を挙げれば、自民党改憲草案は「法」と「道徳」を混同し、次のような憲法案がある。
「婚姻は(略)相互の協力により維持されなければならない」
憲法の条文に道徳的表現を入れること自体が根本的に誤りであるが、そもそも何で憲法に「婚姻の維持」が唄われなければならないのか。
もしも自民党改憲草案が実現すれば「離婚が犯罪になる日」があり得ることを小林教授は指摘する。

或いは、現行憲法の「公務員による拷問及び残虐な刑罰は、絶対にこれを禁ずる」とあるのを自民党改憲草案はこの「絶対に」をはずす。
「絶対に」があれば、例外なく許されない。
しかし、「絶対に」をはずすと例外を許すことになる。
つまり「公益」のために、拷問及び残虐な刑罰を認めるわけである。

小林教授は、「自民党の人権感覚には私は不安を覚えずにはいられない」という。

そのとんでもない人権感覚自民党のトップが安倍首相。
小林教授は安倍首相の、答弁のすり替えや、信用出来ない(つまり嘘)の発言も的確に紹介する。

先に、面白いと書いたが、実際は、実に恐ろしい状態である。

この小林教授の著書を広くお薦めしたい。

そして宣伝が十分にまにあっていませんが、お時間があれば、是非下記の集会にご参集下さい。



日時 2015年9月26日(土)15時~17時
場所 御堂会館・南5階ホール
    地下鉄御堂筋線本町駅すぐ
名称 「戦争と憲法を考えるシンポジウム」
出演  小林節(慶応義塾大学名誉教授・憲法学者)
    辻恵(元衆議院議員・弁護士)
    大谷昭宏(ジャーナリスト)
司会 大川一夫(弁護士)
主催 「オール関西 平和と共生」(代表 辻 恵)
参加費(資料代)1000円

【9月26日追記】
上記集会は、宣伝期間が不十分であったにもかかわらず、定員を超える立ち見もでる盛況であった。
おそらく小林節教授の人気であろう。
大谷さんの、大阪風のつっこみを入れながら本質を指摘する話はいつもながら面白い。
小林教授は、安倍ナチズム政権を倒すために連携することの重要性をこれまた鋭く、且つ笑いを取りながら、話をされる。
実際、なかなか魅力的な憲法教授であった。
そして辻弁護士は「平和と共生」の意義を力強く訴える。
熱心に聞いて頂いた参加者の感想に、私の司会も含めて、面白かった、といって頂けたのは嬉しい。
また、参加者のアンケートで、私のブログを見て参加されたとの回答もあった。
お礼申し上げます。
by kazuo_okawa | 2015-09-26 01:00 | 本・書物 | Trackback | Comments(0)