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by kazuo_okawa
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感想戦にみる羽生の強さ

将棋は、勝負がついた後、両対局者がその一局を振り返って検討するという「感想戦」がある。

あのときこう指したがその手はどうだったか、他の手はどうか、ということをお互いに考え方を打ち明けて検討するものであり、他の競技にはない将棋独特の慣行である。
無論、簡単に感想戦をすませるものや、全く感想戦をしない棋士もいないことはないが、多くの棋士は感想戦を行う。

この感想戦における検討のときに、果たして両対局者が「本音を言うのか」という疑問が生ずるだろう。
対局時に考えていた秘策や、感想戦時に思いついた新しいアイデアは伏せたままにして、次の対局に生かそう、というものもいるのではないか。
現にそういう趣旨のことを書いている棋士もいる。

しかし羽生名人は違う。
ファンの質問に答えて、羽生ははっきりと「(感想戦で)考え方を隠したりしない。何か思いついて隠しても、それは誰かが考える。ならば考え方を披露した方がよい」という趣旨の回答をしている。
王者の回答かくありきである。

最多タイトルホルダーであり超多忙な羽生としては、「あとで考える」のではなく、自分の考え方を披露してでも、その場で検討し、研究し、自分なりの結論づけるのが、結局は最善であり、合理的であるということだろう。

多忙であれば、ともすれば「あとで考える」ということをしがちだが、羽生の姿勢には教えられる。

7月4日、棋聖戦第三局。
応援している豊島七段が敗れたのは残念だが、終局後、一時間は優に超える両対局者の感想戦には心を打たれる。
そこに超一流棋士の姿がある。
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by kazuo_okawa | 2015-07-04 22:43 | 将棋 | Trackback | Comments(0)