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by kazuo_okawa
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「二重行政」の言葉の魔術

大阪市において5月17日に住民投票がおこわなわれる。

橋下徹大阪市長が目論む「大阪都構想」の住民投票のような宣伝がなされているが実際は、
この投票で「大阪都」になるわけでなく
単に、大阪市の自治権を無くすという投票に過ぎない。

つまり住民自治という点ではとんでもない重大な投票なのである。
憲法も保障する住民自治をこんなに簡単に放棄して良いのかなど数々の問題点がある。

そもそも「大阪都」が、果たして、住民にとって本当に良い施策なのか。

橋下氏は、「大阪都」を作り「二重行政を無くす」とのスローガンのもとに、あたかも、「大阪都」になれば無駄が無くなり、住民サービスが向上し、良いことづくめのように言う。

橋下氏が「二重行政を無くす」という度に、私には、思い出すエピソードがある。

私は2008年に、大阪弁護士会の副会長を担当させて頂いたが、その2008年に橋下大阪府知事(当時)は、弁護士会に、府民法律相談の委託を解除したい旨通知してきた。

彼が無くしたいと考えた行政の「法律相談」とは何か。
住民向け法律相談は、住民は(行政サービスの一環として)無料で法律相談が受けられる。
しかし、相談に当たる弁護士自身は無償ではなく、日当がもらえることになっているが、その日当の原資自体は、もともと大阪府から弁護士会に払われる委託料である。

弁護士でもある橋下知事(当時)は、この委託料は「無駄」と考えた。
つまり彼は、大阪府と大阪市の「二重に」住民向け法律相談があるのは「無駄」であると考えたのである。

確かに、住民向け法律相談が二カ所あることによって、それぞれ、相談者が半分以下となれば二つもあるのは無駄であり、どちらかを廃止しようとなろう。
しかし、実状は、行政の行う法律相談は(住民にとって無料であることから)いずれも大多数の相談者で一杯なのである。

従って、この法律相談は、府・市の二重であっても維持する意義はある。
誰だってそう思うであろう。

しかし、始めに「二重行政は悪」の思想に凝り固まっている橋下知事には通じない。

結局、大阪府は、住民向け法律相談はやめた。

その分、住民サービスはひどくなったことは明らかだろう。

これは小さなエピソードであるが、彼の本質を突いている。

つまり、「二重行政」の解消は、大阪都と何の関係もない。
この「法律相談」の例の如く、橋下氏はすでに実行している。
また、本来必要な「二重行政」を、単に「二重」というだけで一方を解消することは、住民サービスが低下することを示す。

さて、私がブログで呼びかけた4/18市民集会。
急な企画にもかからず約250人の方にお集まり頂いた。

大谷昭宏氏はジャーナリストの立場から橋下氏の手法を批判し、薬師院仁志氏はきっちりと今回の投票の意味を説明し、白井聡氏は政治学者として橋下氏の目指すものを分析された(つまり何をしたいかは何も無い)。
内容的にも意義深い集会であり、参加者には、是非この内容を広めて頂きたい。

そして、くれぐれも「二重行政」の言葉の魔術に騙されないことも…。
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by kazuo_okawa | 2015-04-18 23:44 | 出来事いろいろ | Trackback | Comments(0)