オムロン、乗降客の映像を流用
2014年 07月 13日
「乗降客の映像 無断流用」という見出しと共に
オムロンが,JR東日本の依頼で行った流動調査のための映像を
不審行動を割り出すセンサー技術の開発研究に用いて
更にそれを情報通信研究機構に報告していたという。
オムロンは同機構から約2億5千万円を受け取っていた。
そしてオムロンはこの研究で、改札の不正通過や混雑、
放置物、滞留、けんか、うろつき・徘徊(はいかい)、
しゃがみ込み、ごみ箱あさりの8種類の行動を
「不審行動」と位置づけ、不審行動をとった人を追跡するシステムを開発した、という。
撮影された人は実験目的であることを知らされないまま映像を利用され、
オムロンの研究材料にされたわけである。
オムロンによると、「撮影中」などと告知していたというが、
情報通信研究機構やオムロンの研究とは知らせていないし、
無論、撮影される者の同意もとっていない。
プライバシーの配慮に欠けることはなはだしい。
この事態に、JR東日本は、あってはならないこと、とオムロンを批判している。
しかし、JR東日本の映像自体、後の、追跡システム研究を可能にしたと言うことは
顔その他の個人識別事項をそのまま撮っていることになる。
しかし、流動力調査に、何故、顔その他個人識別がいるのか。
JR東日本自身も、とうていプライバシーに配慮しているとは
私には思えない。
どうも研究者には、研究目的なら少々のことは許されると思っているのではないだろうか。
勝手に、他人を撮影する、そのこと自体が、プライバシー権侵害であることを
繰り返し指摘する必要があるだろう。
オムロンには、会社見学をさせてもらい、好感を持っていただけに残念でならない。