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by kazuo_okawa
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池修著「日本の蹴鞠」(光村推古書院)を読む

池氏は学生時代のサークル仲間にして古き友人である。
その彼が表題の作品をこのたび発行した。
日本の歴史的競技「蹴鞠」の全てを解説した本である。

実に凄い。
よくぞこれだけ調べられたものだと感心する。

作者は、医師にして僧侶。
多忙であろうことを思うと、
日本の心「けまり」を伝え残したい、という熱い思いが伝わってくる。

私が印象に残ったのは次のくだりである。
著者が、第一章冒頭に書いているように、
丸くて適当な大きさのものがあれば蹴りたくなるのが人の本性であろう。
だからこそ、世界中で、ボールを蹴る遊びが広がるのは自然である。
サッカーの世界的人気はそれを裏付ける。

だが、蹴鞠のように、勝ち負けを競わない、むしろ「勝負をつけないゲーム」という遊びは無いだろう。
著者が指摘するようにそれは「和の精神」に通ずるものである。
こういうゲームが、世界の中で、日本だけに広がったというのは文化的に大変興味深い。
あたかも、インドを発祥の地とした将棋が東西に広がりつつも、世界で日本だけに、取った相手の駒を使うという「独自ルール」を作ったことを想起させる。
これは「捕虜を虐殺しない」という平和思想の表れだという者もいる。

池氏の本書は、心得や禁止事項などの項も面白い。
そして、本書の「帯」の言葉の通り
「千年の時を超えて現代に伝える日本の心」というものを改めて考えさせてくれる。

「和と尊ぶ」
「お互いを思いやる」
「謙虚に」
「うぬぼれない」
…そして「勝ち負けを競わない」
それが「蹴鞠」であり、「日本の心」である。

今こそ、是非多くの方にお薦めしたい。
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by kazuo_okawa | 2014-07-05 00:07 | 本・書物 | Trackback | Comments(0)