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by kazuo_okawa

電王手くんの向こうに見えるもの

「人間VSコンピューター」の将棋対決である第3回電王戦。
今回の電王戦を盛り上げている演出が、コンピューター側の指し手として
用意されたロボットアームである。

名付けて「電王手(でんおうて)くん」。
自動車部品大手のデンソーが制作、提供した。

第1回、第2回はプロ棋士と奨励会員が「代指し」を務めていたが
今回の演出はまさしく、人間対コンピュータという雰囲気を盛り上げる。
ロボットアームと聞けば冷たいイメージを思い浮かべるが
実際は、このロボットアーム電王手くんは
「可愛らしい」と結構評判なのである。
私もその前評判を聞き、今回じっくりと見た。

第3回電王戦第3局。
天王山とも言える「豊島将之七段対YSS」をはじめから見たが
確かに、対局開始に礼をし、また終局場面で、投了したときも礼をする。
可愛らしいかどうかは別として、その動きには確かに感心した。

対局開始前に、解説の野月浩貴七段が、豊島七段の様子をみて
普段通りに見えますが、どうでしょうか、といったやりとりの後
コンピュータが対戦相手の表情を読むようになれば嫌ですね、
「緊張しているぞ」とか…。
という面白い発言をしていた。

無論、顔認証技術の発展により
コンピュータが人の表情を読み取る技術はかなり進歩している。

とすれば、野月七段が危惧した事もいずれは実現されるだろう。

問題は、そのとき将棋コンピュータソフトが
相手の表情も読み取って、それも考慮して、
次の指し手を考える事が出来るのかどうかである。

可愛らしい、といわれる電王手くんの向こうに見える未来は
全く想像がつかない。
by kazuo_okawa | 2014-03-30 20:44 | 将棋 | Trackback | Comments(0)