将棋・賞金ランキングの意義
2014年 02月 09日
日本将棋連盟のホームページにアクセスする。
結果は、羽生の優勝であり、さすがに強い!
私が期待した豊島は準決勝で渡辺に敗れた。まだ早すぎたか…。
さてそのホームページを見ていると
2013年の賞金ランキングが発表されており、15年連続トップの羽生が
2位に後退し、1位は渡辺明2冠となっている。
将棋は7大タイトルあるが、その年誰が一番強いのかは、単にタイトルの数だけでは
一概にいえない。
将棋のタイトルの序列は、賞金額や伝統などから
竜王、名人、王位、王座、棋王、王将、棋聖の順といわれているが
棋王、王将、棋聖の3冠をもっていても、竜王、名人の2冠の方が格は上であろう。
とすれば、賞金額がその年のナンバーワンと見ることはおかしくない。
現に、竜王は賞金額は4200万円で棋界最高であり、他の棋戦は公表されていないが、おそらく前述の順だろうといわれているからである。
将棋の棋戦は、タイトル戦以外の棋戦もある上、普通対局料もつくことから
勝ちまくるほど、賞金は増える。
竜王と名人をとれば(他のタイトルはなくとも普通にある程度は勝つだろうから)
賞金額は1億円はいくだろうといわれている。
とまあ色々と述べたが、15年連続賞金額トップを維持してきた羽生は文句なしに
強いのであるが、2013年に渡辺がトップになったというのがしっくりこない。
誤解無いように述べるが、これは、渡辺が強くない、と言っているのではない。
渡辺が、竜王を含む3冠のときは間違いなくナンバーワンであろう。
しかし、渡辺は森内に竜王を奪われ、2013年終了時は
森内が竜王・名人なのであるから、森内こそ2013年の覇者であろう。
とすれば、森内が賞金額トップに成ってもおかしくない。
それが渡辺というのが腑に落ちないのである。
調べてみると、竜王位の賞金は翌年に支払われるそうである。
それ故、森内の竜王位奪取は2013年賞金額に反映されておらず、
一方、渡辺は竜王位失冠しても前年の賞金が支払われているわけである。
ゴルフの賞金王のように、その年の獲得賞金額を総合計するという方がすっきりし、
その1位は、その年活躍した第一人者であることがわかる。
それこそ賞金ランキングの意義である。
つまり実際の賞金支払時期とは別に、対局時を基準にする方がわかりよい。
それを実際の支払い時を基準にするからわかりにくい。
2013年に債権が発生すれば、その回収が2014年でも
2013年の課税対象になるという税法理論からしてもおかしい。
まあ、税法理論を持ち出しても仕方ないですけど…。
【2014年3月4日追記】
「将棋世界」最新号(4月号)の「賞金ランキング」の記事に
竜王戦のタイトル料の支払時期の解説が出ていた。
疑問に思う人がいるからこそ、こういう解説が出ているということであろう。
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