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by kazuo_okawa
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イプシロン=デルタ法 ー 疑問を持つのは正しい

高校時代、数学に出てくるLim(リミット)の概念が
どうにも心地よくなかった。
無論そのために数学の問題が
解けないというわけではない。
(むしろ数学は好きであった)

しかし、論理的で、合理的で、明快な数学において
「限りなく(ゼロに近づく)」といった
いかにも情緒的な定義が出てくることに
どうにも落ち着かない気分にさせられたのである。

担当の数学教師に質問しても、私の疑問を、
真面目な疑問ととらえてくれない上、
トートロジーとしか言いようのない説明に大いに失望したものである。

しかしその後も落ち着かない気分が続くため
それまで習ったこともなく接点のなかった別の数学教師S先生に
質問に行った。

そのS先生の説明は今でも覚えている。

「大川君が疑問を持つのは正しい」

そして、高校数学では教えないことになっているが、として
S先生から教わった「イプシロン=デルタ法」の感激は忘れられない。

「限りなく」といった情緒的な表現ではなくて
「どのイプシロンをとっても、デルタが存する」という明快な概念にかわる。

その解法の感激もさることながら
「疑問を持つのは正しい」と私の疑問を肯定して頂いたこと自体が嬉しい。
大げさに言えば、S先生の説明により、私がこのときある種の自信を得たことも事実である。

ひるがえって今、私は二つの大学で講義をしている。
講義終了後の学生の質問は楽しい。

とはいえ後の予定を考え、十分に時間がとれないのも事実であり
限られた時間の中で学生に理解してもらえたかと思うことも少なくない。

しかしながら、私がS先生から「感激」と、ある種の自信を得たように
学生にはできる限り何かを伝えていきたいと、私は思っている。
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by kazuo_okawa | 2013-05-11 00:49 | 大学あれこれ | Trackback | Comments(0)